しろっぷ
 だが、本当に面倒くさいのはこのハイテンションが消えた場合、つまりフラれた時。
 今のハイテンションより厄介で今度こそはどうにかしてほしいとゆかりは『しろっぷ』に願った。
「正志、徹底的に無視だからね」
「は、はい」
 その後、ゆかりと正志の後ろで真紀はやんややんやと茶化されるが、二人はずっと前を向いてエレベーターが来るのを待つ。
 ゆかりのめんどくさそうな顔を見た正志は何とかしようと、くるっと真紀の方を向いた。
「は、早川さん!!」
「どうした正志君?」

 あっちゃ〜。
 はいきましたこれは例のアレなパターン。

 ゆかりがそう考えていると正志はゆかりの思ったとおりの行動を。
「オ、オ、オ、オレと橘せ、せ、せ、先輩は・・・そ、その」
「はいはいきました。正志君の愛の告白!?」
「だから真紀やめなさいって。はぁー」
 ゆかりが正志の行動に呆れていた。
 と、エレベーターが到着。
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