しろっぷ

　そうこう考えていると、優香里が重い口を開くのであった。
「橘さん、今日はごめんなさい」
「あ、その・・・ごめんなさいというのは？」
「実は正志さんのことで・・・」
「まさか正志が優香里さんに変なこ・・・」
「違うんです！！正志さんが悪いわけではないんです！！」
「は、はぁ・・・」
　普段なら大声を出さないであろう優香里の言葉にゆかりは思わず一歩引いてしまっていた。
　一方、優香里の方も自分の言葉に驚いてしまい、ゆかりが買ってきたコーヒーを飲んでごまかす。
「ならその・・・正志が何か？」
「私と正志さんが仲良く話していたことにツーちゃんがご立腹になって」
「ご立腹？つーちゃんが？」
　普段の司から想像出来なかったのか、ゆかりは思わず首を傾げた。
「はい。どうもツーちゃんはそれが面白くなかったみたいで、ゆかりさんが帰った後、何度も帰ろうって駄々をこねだして」
「それ、本当ですか？」