しろっぷ
「でもさ、それってやっぱりいけないような・・・」
「大丈夫大丈夫〜♪」

 真紀の大丈夫は世界一信用ならないからな〜。
 しかも、顔がニヤニヤしていて楽しんでいるな!?

 ブツブツ文句を言いながらも真紀の後について行き、二人が着いた場所それはもちろん『しろっぷ』。
「なら私、外で待ってるから〜♪」
「やっぱり楽しんでるよね?」
「楽しんでない楽しんでない〜♪」
「・・・・・」
 だが、今さら帰るのもと思ったゆかりは一人で店の中へ入ることに。
 ガラガラガラ。
 中はまるで時間でも止まっているかのように変化がなく、レジをしている女子高校生が今日もそこに。
「いらっしゃいませ〜」
 ゆかりは店の引き戸を閉め、レジに直行するが、今日はいつもと違ってか、若干緊張した面持ちに。
「・・・お客さんどうしました?」
「あ、ごめんなさい。そ、その〜圡方・・・・・・圡方正志でお願い出来ますか?」
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