しろっぷ
 が、ゆかりの良心が買うのを躊躇(とまど)わせ、女子高校生のイライラが時間ととも募っていく。
「お客さん、買わないのな・・・」
「あ、待った。お・・・沖田司と近藤貴人もお願い出来ますか?」
「・・・はい。わかりました」
 女子高校生はイライラしながら重い腰を上げ、棚から2名の何かを探し始めた。

 私、何をやってるんだろう・・・。
 こんなことしたらダメだよね?

 我に返ったゆかりは女子高校生を止めようと駆け寄ろうとしたが、女子高校生の手にはすでにものが。
「あ、あの・・・」
「何!?買わないの?何なのもうーーー!」
 女子高校生のイライラがピークに達したのか、思わずぶちまけてしまった。
 か、買います。
 それを聞いた女子高校生はめんどくさそうな顔をしてレジに戻り、ゆかりが心変わりしないうちにさっさと機械に通した。
「1200円に3500円。計7100円です!!」
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