しろっぷ
「ようやく終わったか。なんだそれは?」
「す、すみません。すぐに減ら・・・」
「反対だ。そんな少ないとオレのランクが下がるだろう。その倍の数は最低でも選べ」
「ば、倍ですか?」
「何だ不満か?3倍がいいか?」
「い、いえ・・・」
「橘様、別の商品をお持ちしますね」
 仲村は一度店の奥に入り、仲村以外の店員も引き連れ、別のブランドの商品を運んできた。

 あ!?あの服、先週テレビでモデルが着ていたブランドもん!!
 え?こっちのアクセサリーは650万円?私の一日の昼食が1000円弱だから・・・・・アレ?

 金銭感覚がおかしくなり始めたといきなり恐怖が襲い、ゆかりはもう値段など一切見ようとしなかった。
「これとこれとこれを・・・」
「かしこまりました橘様」
「ゆかり〜、まだか〜?」
 横槍を入れ出した貴人。
 が、それがゆかりの平常心を狂わせ、よくわからないまま商品を指差した。
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