時空(とき)の彼方で
「楽しんでもらえて良かった。どうです? これから3人で食事に行きませんか?」
「いいですね。それじゃ招待して頂いたお礼に、僕にご馳走させて下さい」
「いえ、それは結構です。僕がご馳走しますよ」
「理沙もとっても楽しそうだった。その姿が見られて僕も幸せでした。そのお礼です」
「・・・それじゃ、お言葉に甘えて」
「僕の知ってる店でいいですか?」
「はい。お任せします」
「それじゃ、行きましょうか?」

 3人は、ドアを開けると表に出た。
 そこには、彼が行ったように、まだたくさんのファンが残っていた。
 彼が、ファンに向かって今日のお礼を述べると、拍手が沸き起こった。

 そして、タクシーに乗り込む前にみんなに向かって手を振る彼。
 最後までファンを大切にする人柄に益々惹かれる彼女だった。
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