歩道橋で会おうね。
プロローグ~7年前~
あれは私が小学5年生の頃―――。
仲が良かった友達と離れ、私は1人で机に向かい本を読んでいた。
「なぁ高岡」
「ん?何?」
顔を上げた瞬間。
バシャ――――ッ
顔に思い切り、バケツに入った水が流れてきた。
今まで騒いでいた教室が静かになる。
バケツを持っているのは、クラスの男子。
確か名字は―――シロガネ。
5年になって初めて同じクラスになった。
明るくて常に笑顔を絶やさなくて。
クラスの人気者。
女子からの評判も高かった。
「シロガネ!ナイス!!」
クラスのガキ大将・オノが友達と笑う。
シロガネは無表情で私を眺めた。
常に笑顔を絶やさないはずの、シロガネが。
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