歩道橋で会おうね。
第3章~狂う歯車~
告白?
☆☆☆
次の日。
シロガネの名前がハルキだと知ったことを、私はアユに言わなかった。
多分、アユは知っていたはずだ。
シロガネの下の名前がハルキだということを。
「じゃあねアオ」
私が知ったことを知らないアユは、忙しそうに教室を出て行く。
私も小さく手を振ってから、学校を出た。
足は自然と、歩道橋へ向かう。
会いたくない。
今だけは会いたくない。
それなのに。
足は止まることを知らない。
「知ったわけ?」
ふと後ろから声をかけられる。
振り向くと、吾妻くんがいた。