歩道橋で会おうね。









溜息をつきながらも、その口調はどことなく優しい。



〈ごめんなさい。
ハンカチ、ありがとうございました〉

「鼻水つけていませんよね?」

〈勿論。大丈夫です〉



しまいながらハルキくんは私を見る。



「どうしたんですか?
あんなに道端で泣いて。
周りの人が興味津々の眼差しをしながら見ていましたよ」



そうなの?

恥ずかしいことしちゃったなぁ。




「何があったんですか?
僕で良ければ聞きますけど?」




ハルキくんに話すのか…。

少し気が引けるなぁ。



でもシロガネ=ハルキくんと決まったわけじゃないからな。

話しても問題ないかなぁ?




〈私、忘れられない男の子がいるの。
名前はシロガネハルキっていうの〉

「ハルキ…?
僕と同じ名前ですね」

〈漢字も同じだよ〉







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