歩道橋で会おうね。
〈良いよ、楽しそう。
私もバンドの仲間に入れて〉
「ええ。良いですよ」
〈じゃ、約束〉
私は小指をたてた右腕を出す。
ハルキくんも微笑みながら、私の小指に、自分の小指をからめた。
「必ずですよ」
〈勿論!
ただいつになるかわからないけど〉
「いつまでも待ちますよ」
その笑顔は嘘じゃない。
私は信じることが出来る。
〈ところでハルキくんは、いつからアックンやアユと知り合いなの?〉
さっきバンドを組まないか誘われたと言っていた。
ここ最近の話ではないはずだ。
「……」
ハルキくんは気まずそうに目を伏せた。
聞いちゃいけなかったか?
私を不安が押し寄せた。