歩道橋で会おうね。
「おいてめぇら。
何俺の妹と友達に手ぇ出しているわけ?」
「女性に手を出すのは、男として最低な行為だと知らないのですか?」
スッと私たちの前に現れた2つの影。
アックンとハルキくんだ。
「げっ!
その女、真島の妹だったのかよ!」
「お、おい。行くぞ!」
チャラ男たちはすたこらと逃げて行った。
「ハルキ、あいつらわかるか?」
「多分6組の人たちでしょうね。
噂になっているのを聞いたことがありませんか?
6組に先生が見放したお金持ちのぼっちゃんがいると」
「ああー…聞いたことある。
元々金持ちだから高ノ宮学園に行こうとしたんだけど、高ノ宮学園から素行不良で入学を禁じられて、金にモノを言わせてウチの学校に入ってきたっていう成金野郎だろ?
あいつらがそうなのかー」
そ、そんなに有名な生徒なんだ。
まぁあんなチャラくちゃ、真面目な格好の多い高ノ宮男子高校じゃ浮きまくりだよね。
目立つに決まっているわ。
「ん?
アユどうした?
あいつらに何かされたか?」
アユが泣かず俯いているのに、気が付くアックン。
ハルキくんは無表情のまま、2人を見ている。