歩道橋で会おうね。
「あーちゃん、何かあったのか?」
アックンが何も答えないアユと一緒にいた、私に尋ねてくる。
でも私はアユとの会話用に持っていたホワイトボードに、何も書けなかった。
「…あーちゃん?」
「どうしたんですか?
言わないと何も始まらないでしょう」
そう、なんだけどさ。
どうしよう…ペンを持つ手が震えて、何も書けない。
ぶら下げているホワイトボードも、胸の辺りに持ってくることが出来ない。
金縛りって、多分こういう感じだよね。
「あーちゃん?アユ?
あいつらに何された?
言ってみい?」
優しく笑顔でアックンは聞いてくるけど。
アユは俯いたままだし、私は固まったままただ見つめるだけ。
「…?」
アックンは不思議そうな顔をしてハルキくんを眺める。
「…なんですか?」
「ハルキ知らないか?」
「知りませんよ。
何故僕が知っているんですか。
僕はずっと、真島といたでしょう」
「そうだな」
コント?