歩道橋で会おうね。









「…まだ何か用?」

「学校来なさいよ」

「…は?」

「担任、うるさいからさ。
あたしとアオがあんたの案内係って知っているでしょ。
早く来てもらわないと、あたしとアオで吾妻のこと迎えに行けとか言われるのよ。
めんどくさいから、来てくれない?」




確かにそうだ。

ただの案内係なのに迎えに行けなんて。

無茶苦茶なこと言うよねぇあの担任も。




「…あんたたちのことなんて知らないし。
どうなろうが、俺には関係ない」

「じゃあ、あんたの家行っても良いのね?」

「どーぞ。
俺は絶対会わないけどな」




再び公園の入り口に向かって歩き出す吾妻くんを、私は追いかけた。




「何?まだ何か用?」

〈何でここにいたの?
もしかして、さっきアックンが私たちに話していたハルキくんの過去、聞いていたの?〉

「聞いていたって言ったら、どうするわけ?」

〈ハルキくんに関わらないで。
吾妻くんがハルキくんを恨んでいたとしても〉




吾妻くんはふっと笑うと、今度こそ公園を出て行った。







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