歩道橋で会おうね。
第4章~希望へ向かう道~
過去の人、全て
☆ハルキside☆
僕は家までの道を、ただひたすら歩いていた。
「…ッ」
さっきから、頭が痛い。
よくドラマや小説で見る。
記憶が戻るシーンと同じ感覚だろうか?
このまま戻っても良いのか?
さっき、真島から僕のことを聞いた時から、何故だか嫌な予感しかしない。
真島双子も羽菜さんも知らない、僕こと銀遥希が、アオをいじめた理由。
僕がまだ記憶を失う前、何故真島双子の前で、僕は壊れた人形のように、同じ言葉「ごめん」を繰り返していたのだろうか?
1回だけではなく…何回も。
何か理由があるのだろうか?
僕が思いだしたくない、誰も知らない記憶が。
それを僕は、思いだすべきなのだろうか?
それとも、知らない方が良いのか?
わからない…。
僕は何を忘れている?