歩道橋で会おうね。
〈私の幼馴染の男子の友達なんです。
私自身は、歩道橋から落ちそうになっていた所を、助けてもらいました〉
「歩道橋から落ちそうになったところを助けてもらった?
あなた馬鹿なの?それともドジ?」
初対面なのにぃ!
何故馬鹿だドジだ言われないといけないのよ!!
「ハルキの彼女なのかしら?」
〈違いますっ!〉
まぁ私はそこそこ?ハルキくんのこと気になっているけどね。
「そんなに拒否しなくても良いんではなくて?
まぁハルキを気になるのは、羽菜ぐらいのものだわ。
…全く、変な趣味を持ったわね、羽菜も」
変な趣味って…。
私が呆れる中、文菜さんは再び溜息を吐いた。
「ハルキももう少し可愛げがあれば良いのに。
あんな性格なら、嫌われるに決まっているわね」
嫌われるに決まっている…。
アックンが言っていたな。
ハルキくんは学校で浮いているって。
顔も成績も良いのに、性格の悪さがあって。
…ただ誰よりも素直にモノを言うだけなのに。
「やっぱり、羽菜だけで十分だわ」
…文菜さんが、衝撃的なことを口走った。