歩道橋で会おうね。








お互い何も言えず黙り込んだまま睨み合っていると。

コンコンコンッというノックの後、扉が開いた。



「あーちゃーん?アユー?
待ったかー?」


アックン…。



「…ん?お客様かぁ?」


アックン…。

本当にあなたは常識知らずね。




「…ハルキのお母さん……!?」



え?

アックン知り合い?



「あなたは?」

「俺、ハルキが前に事故に合って病院に運ばれた時いた、真島歩生です」

「…あら。
相変わらずハルキと友達なのね。
もしかして、彼女の幼馴染って、あなた?」

「ええ」



そっか。

ハルキくんが事故にあったのって、アユを庇ってだったんだ。

アユのお兄さんであるアックンが病院にいたのは納得できるわ。



「ハルキのお見舞いですか。
珍しいですね。
…ハルキのこと憎んでいるって、羽菜さんから聞いていたんですけど」




アックンはハルキくんのお母さん相手に、喧嘩を売っている。

大丈夫なのかぁ?







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