歩道橋で会おうね。
「正しいことって…!」
怒りの形相のまま羽菜さんは私を見た。
「アオちゃん!
この人に何言われたの!?」
私は急いでホワイトボードに書きこんでいく。
〈ハルキくんがいなければ幸せになれるとか…〉
「…ッ嘘でしょ!?」
羽菜さんは再び文菜さんを見た。
「最低ッ!
アオちゃんに変なこと言わないでよ!
ハルキがいる前なのにッ…!!」
「ハルキは意識不明なんでしょ?
言っても問題ないじゃない」
「そうだけどさッ!
アオちゃんに変なこと言わないで!
母さんハルキが事故にあった時も言っていたわよね?
母さんの息子でしょ、ハルキは!」
「ッ冗談じゃないわ!」
文菜さんは誰よりも咆えた。
思わず羽菜さんも驚いた。
「確かに羽菜はワタシの実の娘じゃなく、ハルキがワタシの実の息子よ?
でも、ハルキより羽菜が良いに決まっているでしょう!?
ハルキさえ、ハルキさえいなければ、ワタシは羽菜のお父さんと結婚せずに、フミヤさんと結婚できたのにッ!」
…どういうこと?