歩道橋で会おうね。
アックン、羽菜さん、文菜さんが揃って私を見た。
え…?
今、私……。
「あーちゃん!?
今、声出たよな!?」
アックンが文菜さんを押し避けてまで、私の肩を掴んだ。
「…アッ、クン……?」
「あーちゃんっ!」
アックンが私を抱きしめた。
幼馴染で恋愛対象外とは言え、アックンは男。
不覚にもドキッとしてしまった。
「アオちゃん!?
声が出たのね!
良かったわねぇ!!」
羽菜さんも先ほどの怒りの形相とは一転、可愛い笑顔を浮かべた。
「あー…あ―…あいうえおー」
よし、声が出る!
思っていたこと、ぶちまけたくてしょうがないよ!
私は息を思い切り吸い込んだ。