歩道橋で会おうね。








「アオ――――――――ッ!」

「アユッ!」



涙と鼻水で女を捨てたようなグチャグチャの顔をしたアユが、思い切り抱きついてきた。



「良かった…良かったよォ」

「アユ、今までありがとう。
アユのお蔭で私、ここまで来れたよ…」



アユが変わらぬ笑顔で、学校での私を支えてくれたから。

親友であり、幼馴染でいてくれたから。

私は今、ここで生きていられる。



「あーちゃん…良かったな」

「アックンも、今までありがとう」



アックンの変わらぬチャラさと、妹思いで友達思いの所が、私を支えてくれたから。

これからも親友でいたいと思えるんだ。



「アオちゃん、良かったわね。
おめでとう!」

「羽菜さん。ありがとうございます」

「お礼を言うのはわたしの方だわ。
ありがとう、母さんに色々言ってくれて。
わたしと話すと、必ず喧嘩になるから。
ハルキのこと大切に思ってくれて、ありがとう」




羽菜さんとはまだ深く関わっていないけど。

これから仲良くなりたいと思う。

羽菜さんのドMを、もっと見てみたい。

しかも、羽菜さんは凄く良い人だ。

出会って日が浅い私の声が出たことを、自分のことのように喜んでくれている。

こんなに優しく、あったかい人がいるだろうか?






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