歩道橋で会おうね。









今の私なら、きっと許せる。

声を失くしたけど、多くのことを私は知った。

友達の大切さ、家族の大切さ。

そして、ハルキくんの大切さ。

ただの友達で、あそこまで文菜さんに言えるだろうか?

忘れないでおきたいのが、私と文菜さんは初対面だということ。

初対面なのにあそこまで言える自分に驚きだ。





ハルキくん。

早く目を覚まして。

そして言いたいんだ。





ハルキくんが、好きだって。






まるで自分のことのように怒れる、ハルキくんが好きなんだ。

あの日、歩道橋で助けてもらったあの日から。





私は、何があっても、ハルキくんの味方でいるから。

私だけではない。

ずっと前から羽菜さんも味方でいる。

アユやアックンも味方でいる。




ハルキくん。

あなたは1人じゃないんだよ……。








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