歩道橋で会おうね。
いつまで経っても答えない僕に嫌気がさしたのか、小野は乱暴に舌打ちした。
「明日まで待ってやる。
明日、放課後必ず答えを出せ。
吾妻をいじめるか、高岡をいじめるか、お前が死ぬか」
小野は仲間を連れ、学校を出て行った。
僕はその場に座りこんだ。
…嫌だ、選べない。
颯天はいじめたくないし、高岡さんもいじめたくない。
だからといって死にたくない。
…ドウスレバ良イ?
「あ、見つけた!銀くん!!」
「…先生」
「お母さんが探しているよ!
校門前にいるから、一緒に行こう?」
「…はい」
母さんが?
まだそんなに日は暮れていない。
学校帰りに許可なく遊びに行くときは、もっと遅いのに何も言わないのに?
何で今日は探しているんだ?
僕に、
何か大事な用なのかな?