歩道橋で会おうね。
それからまもなくして。
高岡さんは学校を休むようになった。
先生は小野が何度も尋ねても、何も言わない。
むしろ、小野や僕に冷たくなった。
先生は言わないけど、きっと知っている。
僕と小野が、高岡さんをいじめ、不登校に追い込んだことを。
でも先生は何も言わない。
暴走族の知り合いがいる小野と、名は低いけど財閥の御曹司である僕。
何か言ったら何かされると思っているのかもしれない。
…これが世界なわけ?
権力や地位に負け、何も言えないの?
僕らに何か言ったら、教師が続けられないとでも思っているの?
地位や名誉が大事で、教師が務まるものかっ…!
「高岡、遂に登校拒否かー。
つまんねーなー…」
小野は乱暴に舌打ちをした。
「はぁ…。
また別のターゲット見つけて遊ぶかぁ。
勿論ハルキも強制参加な?」
「小野、もうやめよう?」
「は?」
「いじめなんて、やめよう?」
「…何言いだすんだよ、ハルキ」
僕は乱暴に胸ぐらを掴まれた。