歩道橋で会おうね。








颯天は休みがちなものの毎日学校へは来ていた。

僕へ対する態度は変わらないけど。



高岡さんは結局、卒業式まで現れることはなかった。

真島さんや、真島さんの双子の兄であり隣のクラスの真島くんも、僕や小野を睨んでいた。

大事な幼馴染を不登校へ追いやった僕らが憎いのだろう。

当然の結果に、僕はどうすることも出来なかった。



大人しく自分がしたことを受け止める僕とは違い、小野は相変わらず不良仲間を連れ、ゲラゲラ笑っていた。

何度も先生には怒られているけど、いじめはしていないようだ。

その辺は良かったと思う。







小学校を卒業し、僕は中学受験へ向け、勉強を続けていた。

高岡さんをいじめなくなってから、勉強がはかどるようになった。

遅れた分を取り戻さなくちゃ。

僕が入るのは、誰もが知る進学校なのだから。

入学でさえも難しいのに、父さんは首席で入学しろとまで言う。

無理と思い断ろうとしたけど、断ったり首席で入学できなかったら…と思うと、手を抜くことは許されない。

1日を、勉強に費やした。




ある日、僕がいつものように勉強をしていると、小6の時の担任から電話が来た。

今すぐ大事な話をするから、学校へ来いと言う話だった。

疑問点を抱いたまま、僕は学校へ向かった。





そこで僕は、颯天が自殺したことを聞いた。







< 219 / 259 >

この作品をシェア

pagetop