歩道橋で会おうね。









「何で颯天が自殺なんて…!」

「小野知っているだろ。
小野が吾妻颯天を自殺に追い込んだらしい」

「小野が!?」

「ああ。
小野はいじめをしていたんだ。
…高岡の時と同じようにな」




小野がいじめを!?

あの時やめて、真面目に生きると言っていたのに!?

嘘だったの…?




「出てきなさいハルキ!
勉強はどうした、勉強は!
××中学へ入るため勉強するのだぞ!
わかっているのか、ハルキ!!」

「ハルキ!
勝手に塾を辞めたそうね!
ワタシたちに内緒で、何辞めているのよ!
出てきて、話をしなさい!!」




…もう、良いよ。

良いんだ。

…何もやる気しないよ。




結局僕は、何も守れなかったんだ。

颯天も、高岡さんも。

守ったのは、僕自身。




小野に言えばよかったんだ。

2人をいじめるのなら、僕をいじめてくれって。

それで満足だったはずだ。

だって小野は最初の選択肢に、僕の自殺をいれていたんだから。












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