歩道橋で会おうね。









「うっ…うわああんっ……!」



私は歌い終わり、泣き出す。

こんなに声を上げて泣くなんて、久しぶり。

子どものように病室で泣きじゃくる。




ハルキくん、

私はハルキくんが好きなんだよ。




例え何があっても、

私はハルキくんが好き。

変えられない。

抑えられない。

好きって気持ちが溢れてしょうがない。







「…アオちゃん」



入ってきたのは、ハルキくんや私を診たお医者様だ。



「もうすぐ面会時間は終わりだよ」

「わかりました…っ」


俯いたまま受け応えをしたので、先生に涙を見られることはなかった。



「…またおいで」

「はい」




先生に一礼した私は、病院を出た。




空は何故か、

綺麗な茜色だった。



…何か良いこと、

起こると良いなぁ……。






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