歩道橋で会おうね。
その瞬間。
ビョォッともの凄い風が吹いた。
突然の突風に驚き、身構える。
「…アオ」
ハルキくん?
階段下りたんじゃないの?
何故私の目の前にいる?
「これ、何ですか?」
「…!?」
そ、それはっ…!!
ハルキくんが私に見せてきたのは、小さなプリント。
私が今日返された、数学の小テストだ。
あの…10点の。
「何点満点か存じませんが、大体50か100点満点でしょう。
これだけの問題数ですから、10点満点はあり得ませんね。
…これは何ですか?アオ」
〈…今日返された数学の小テストなの。
100点満点中だよ…〉
「アオ」
〈何?〉
「あなたは天才ですか?」
はい?
私が天才?
何を言うんだハルキくんは。
私が天才なら、アユは大天才だよ。