歩道橋で会おうね。
「…真島?」
「え?」
何であたしの名前?
「真島だろ。
真島歩夢」
「そうですけど…」
何であたしの名前をお兄さんは知っているんだ?
あたしはお兄さんなんて知らないよ?
「久しぶり。
元気そうじゃねぇか」
「はぁ…」
久しぶり?
「その制服、高ノ宮高校?
真島頭良いのに、高ノ宮高校行ったのか」
あたしの中にはクエスチョンマークが漂うって言うのに、お兄さんはお構いなしに話していく。
…その口調に、何故か聞き覚えがあった。
「もしかしてオレのこと覚えていない系?」
「ええ…」
「オレって影薄かったっけ?
なんかショックなんすけどー」
ショックと言いながらヘラヘラ笑うお兄さん。
アンタ誰だよ。