歩道橋で会おうね。
「オレだよオレ」
「オレなんていう知り合いはいませんが」
「冗談やめろよ真島」
「いえ、本気です」
「オレのこと、本当に覚えていない?」
「ええ」
「嘘ついていない?」
「当たり前です」
ハァーッとわざとらしく溜息をついたチャラ男は、自分を指さした。
かっこいいとでも思っているのか?
「小野(おの)だよ。
小野照也(てるや)」
小野…照也…!?
何でっ…!?
「思い出してくれた真島」
「…で」
「ん?聞こえないなぁー」
「2度とあたしたちの前に現れないで!!」
あたしはお会計を終えた飲み物を乱暴に持つと、走ってコンビニを出た。
あたしの目からは、
涙がこぼれていた。