歩道橋で会おうね。
羽菜さんがそこまで言ったところで、私はホワイトボードに自己紹介を書き終えた。
〈初めまして。
高岡碧愛といいます。
碧愛はアオと読みます。
私声が出ないので、こうしてホワイトボードに書きこんでの筆談です〉
ジィーッとホワイトボードを見る羽菜さん。
そんなマジマジ見なくても…。
「高岡…碧愛……?」
何故か私の名前を読む羽菜さん。
そのあと、私の顔をマジマジ見つめた。
「可愛い名前!
今の子って、皆名前可愛らしいのねぇ。
羨ましいわぁ」
〈ありがとうございます〉
「ねぇ、アオちゃんってハルキくんの彼女?」
は、羽菜さん!?
何を言い出すんですか!?
〈彼女じゃないです!
ただ前に青歩道橋で私が階段から落ちそうになっていたところ、ハルキくんに助けてもらったんです。
それでアユを通じてハルキくんを知りまして…。
まだそんなに仲良くはないですよ〉
「まだってことは、いずれ彼女になるのかしら?」
何でそうなるのーッ!?