歩道橋で会おうね。
「羽菜さん。
アオが困っているでしょう」
…ハルキくん?
まさかの助け船出してくれた?
「あら珍しいわね。
ハルキくんが女の子を呼び捨てなんて。
今だわたしもさん付けって言うのに」
「羽菜さんは年上ですから」
「姉なんだから年上は当たり前でしょう?」
「…姉、ですか。
こんなガサツ極まりない姉は嫌ですけどね」
ハルキくんの毒舌にも負けない羽菜さん。
再び笑顔を浮かべた。
「ガサツ極まりない姉は嫌だ発言、キターッ!
やっと言ってくれたのねハルキくん!」
「やっと言ってくれた…ですか?」
「ええ!
言ってくれるまで待っていたのよハルキくん!」
「……」
さすがのハルキくんも、凍っている。
しかしこんなドMな人、見たことないや。
羽菜さん実は凄い人?
「…もう良いですか?
そもそも真島たちは遊びに来たんじゃないです。
勉強しに来たんですよ」
「あらそうなの?
お邪魔して悪かったわね!
じゃあわたしはそろそろ行くわね。
戸締りお願いねハルキくん」
「少なくとも羽菜さんよりは僕の方がしっかりしていますから。
心配は無用ですよ」