歩道橋で会おうね。
ハルキくんは胸ぐらを掴まれているにも関わらず、冷めた目でアックンを見ていた。
「どうしてお前が気になるんだよ」
「何故そこで真島が怒るんですか?」
「関係ねぇじゃねぇかよお前になんて。
あーちゃんの過去知って、何があるんだよ」
「別に何も。
ふと疑問に思っただけです」
「てか何でお前が、あーちゃんに忘れたい過去があるって知っているんだよ」
「それはアオ本人に聞きました」
「あーちゃんが…?
あーちゃん、本当なのか?」
私は頷く。
アックンは驚いた顔をしながらも、ハルキくんの胸ぐらを掴む手は離さない。
「…まぁ良いや。
だがなハルキ、お前もう2度とあーちゃんの過去につながるようなことは聞くな。
ハルキが軽い気持ちで知って良いような過去じゃない」
「…そんなこと、わかっていますよ」
「ハルキ」
冷たくその名を呼んだアックンは、決心した様な目をハルキくんに向けた。
…何故か、嫌な予感がした。
その予感は的中した。