歩道橋で会おうね。
静かにホワイトボードに書きこんでいく。
〈信じられないのなら、信じなくて良い。
…なんでそんなこと言うの?〉
「…別に普通じゃないですか?」
〈寂しくないの?〉
「別に。
寂しいとは微塵も思いませんね。
…信じたくないものを、無理矢理信じれと言う方が可笑しいですよ」
〈そうなんだ…。
私は…寂しいと思うけどな〉
「どうしてですか?」
〈確かに無理矢理信じろは可笑しいけど。
自分が相手を信じてあげれば、きっと相手も信じてくれるよ〉
「…どこの青春ドラマですか」
〈確かにそうかもね〉
私は微笑む。
ハルキくんは相変わらずの無表情。
「…行きなさい」
〈え?〉
「真島も真島さんも呼んでいましたから。
大切な幼馴染なんでしょう?」
〈…うん〉
荷物を整えながら、ふと思う。
〈ハルキくんのご両親は?
今お仕事かな?〉
「…ええ」
〈羽菜さん何時頃帰るの?〉
「…さぁ。
早くても夜8時ぐらいでしょうかね。
大学が終わった後はバイトがあるそうですから」
バイトかぁ。
良いなぁバイト。
私もしてみたいなぁ。