歩道橋で会おうね。
色を宿さない冷たい瞳で、吾妻くんは私を見る。
…色を宿さない冷たい瞳。
ハルキくんと一緒だ…。
「真島歩夢、だっけ?
あんたも大変だな。
兄貴と一緒に監視していて」
え?
どういうこと?
兄貴と一緒に監視?
兄貴って、アックンのことだよね?
監視って、どういうこと?
「…アンタ、何者よ」
お昼ご飯のオムライス弁当のスプーンを置きながら、アユが尋ねる。
今まで聞いたことのない…冷たい声で。
「アンタも大変だな。
声の出せない幼馴染と一緒にいて」
…何で?
何で私の声が出ないこと知っているの?
言っていないはずだよね…?
授業中は必要ないから、ホワイトボード出していないし。
「それとも何?
アンタが水川遥希にしたこと悔やんでいるわけ?
後悔しているから、高岡といるの?」