歩道橋で会おうね。
「ごめんアオ…。
今はまだ、言えないの…。
でも、いつか、いつか必ず言うから…。
待っていて、くれるかな……?」
不安そうな瞳を私に向けるアユ。
捨てられそうになる子犬みたい。
でも、大丈夫。
私はホワイトボードに書いた。
〈待つ。
アユが話すまで、私いくらでも待つから〉
そして、精一杯の笑顔を見せた。
私はアユを捨てないから。
アユが私を捨てなかったように。
「…ありがとう、アオ」
アユも微笑む。
凄く綺麗だと思った。
〈そういえば〉
私はアユに聞いてみたいことがあった。
アユは首を傾げながら、書くのを待っていた。