歩道橋で会おうね。
〈さっき吾妻くんに言われたの。
例え私がハルキくんを大切に思っていても、私とハルキくんは付き合えないって。
どういう意味なのか、アユは知っている?〉
書き終えたホワイトボードを見せると。
アユは気まずそうに目を伏せた。
「…アオ。
あたしはアオが嫌いだから言うわけじゃないよ」
前置きをしてからアユは言う。
「付き合えない確率の方が高いね」
どうして…?
好きだと決まったわけじゃないけど。
何故か凄く寂しく感じた。
「勘違いしないで。
付き合えない確率の方が高いけど、完全に100%付き合えないとは言えないよ。
それは、アオとハルキくん次第だな」
よくお話である。
身分違いの恋とか。
それはいくらお互い好き同士でも、身分の差が邪魔をして付き合えない。
でも、身分を無視し付き合う恋人も沢山いるだろう。
身分だけではない。
過去の出来事から付き合えない恋人もいるだろう。
好きになったのがキョウダイとか、あり得る話だ。