The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
「……あっ、おはようございます!

郵便課の高木……です。」




こういう状況下では、拓也と同じこの苗字を口にするだけでも辛い。




出掛ける準備をしながら携帯電話を耳と肩の間に挟む私。


この悲しい出来事を完全に終わらすべく、今日これからすぐに動き始める事を電話の相手に告げる。




電話を取ったのは、我が家の事情を知っている職場の上司だった。




「急で申し訳ありません。

家の事情で、これからすぐ役場に行かなきゃいけなくなってしまって……。」
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