The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
一夜の過ち

Scene.1

この状況をどう解釈したらいいのだろうか?


どうする事もできず彼の顔を見つめていても、ただただ気まずい雰囲気が流れていくだけ。




「ねぇ……、まさか……?」




何も覚えていない。


昨日の記憶を辿って思い出すのは、オーストラリア人の男性に体を支えられながら俊哉の車に乗ったところまでだった。




虚ろな意識の中で見た黒いワンボックスカー。


あれは彼の車で間違いないはず。




だから今彼がここにいるのは、きっと私の記憶通りの出来事で間違いない。


でも……――――――
< 151 / 376 >

この作品をシェア

pagetop