The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
俊哉は機械の中にお金を投入し、何も言わず全額宿泊費を支払ってくれた。




本来なら私もいくらか出すべきだったのではないか。


自分のしてしまった事を理解しているが故にそう思っていた。


しかし、この現状に落ち込んだまま這い上がれずにいた私は、結局俊哉に声を掛ける事ができなくて……。




ホテルの駐車場には見慣れた黒いワンボックスカーが停まっている。


この車は間違いなく俊哉の車だ。




昨夜俊哉はここまで車を運転してきた。


という事は、彼は私を連れて飲酒運転のまま帰宅しようとしたのでは……?
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