The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
ロッジ内の売店からは甘い香りが立ち込め、その美味しそうな匂いはロビーにも充満している。


涙をこらえてじっと黙っている雪凪の髪を撫で、私は売店に並べられた甘い香りのおやつを指差した。




「雪凪、これ、何かわかる?」




「んー、メロンパン!」




「そう。いい匂いがするでしょ?

焼き立てですよ~って、お知らせしてるみたい。

メロンパン、好き?」




「うん!」




「それじゃあ、3人で分けて食べよう。

1つ買ってあげるから。」




私はホイップクリームを挟んだメロンパンを1つ購入し、ロッジの奥にある休憩所へと向かった。
< 170 / 376 >

この作品をシェア

pagetop