The second partner ～夢と英雄と雪解けの記憶～

海晴は紙袋を開け、早速チョコチップの入ったメロンパンを取り出した。


彼はそのメロンパンを一口かじり、さっきまで泣きじゃくっていたとは思えない程のとても嬉しそうな表情を浮かべる。




「本当に、何から何まですみません……。」




再びアヤに頭を下げる沙耶香。


アヤは普段とは違う丁寧な言葉で、私の隣に立つ彼女にアドバイスを伝えた。




「いいえ。

息子さん、大事に至らなくて良かったですね。

でも、あの傾斜はまだこの子には難しいんじゃないかな？

まだ小さいんだし、もう少し傾斜が緩い所で滑った方がいいですよ。」




「あっ……、そうですね。

以後気を付けます。」