The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
改めて混み合う売り場を見渡してみる。




俊哉には甘いものを食べるというイメージがない。


酒好きの彼には、どちらかという甘味よりもつまみになりそうなものの方がいいだろう。




そう思い、私は焼き菓子コーナー付近にあった袋入りの小さなかき餅を手に取った。




北海道らしい海産物の味が付けられた小振りなかき餅。


きっとこれなら、甘いものを食べない俊哉も気に入ってくれるはず。




私は“日高昆布”と“増毛甘エビ”と書かれたかき餅の袋を手に取り、早速レジカウンターへと持って行った。
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