The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
財布を弄り千円札を取り出しながら思った。




―――きっと私、アヤに催促されなくても俊哉へのお土産を買っていたはず。




理由はわからない。


だけど、私が旅した場所を俊哉にも共感して欲しいと無意識に思っていたのかも……。




再会してから、ずっと俊哉は私の事を気に掛けてくれている。




Ni-naへ行こうと誘ってくれたり、下らない思い出話に耳を傾けてくれたり。


そんなやりとりの中で、気付けば私も俊哉の事を気にするようになっていたようだ。
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