The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
塩狩峠に差し掛かる頃、アヤは缶コーヒーを1本空け、すぐに2本目の缶コーヒーの蓋を開けた。


2本目の缶コーヒーは、砂糖もミルクも入っていないブラック。




―――もしかして、起きていてくれようとしてる……?




「アヤも、無理しないで寝ていいからね?」




後部座席からは、2種類の小さな寝息が聞こえている。


斗真と豊は既に爆睡。




アヤは少し黙った後で私に「ありがとう」と一言返した。


そしてゆっくりと、手にしていたコーヒーの缶をドリンクホルダーに置く。
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