The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
「俊哉たち、7時間前にはここにいたんだよな。」




「そうだね。

今頃みんな、どこで何をしてるんだろう?」




真っ暗な宗谷岬の背景を見回してみる。




視界は真っ暗で何も見えず、背後から大きい波の音がただ聞こえてくるだけ。


ライトアップされて唯一見えるのは、雪に埋もれかけた“日本最北端の碑”と書かれた石碑のみだった。




「とりあえず、さっさと写真撮るぞ。

んっ、……あれっ?」




石碑から少し離れた場所に三脚を立てようとしたアヤ。




しかし、ここは雪深く足場が不安定。


何度挑戦してみても、デジカメを乗せた三脚は水平に立ってくれなくて……。
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