The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
「この時間じゃ、撮影を頼める人がいないし……。」




アヤを手伝いに行った斗真が困ったように腕を組む。




「仕方ないよ。

斜めになっちゃうけどこのまま撮ろう。」




アヤは三脚の脚を無理矢理雪に埋め、どうにか工夫してこの場に三脚を立たせた。




「これでよし!

さぁ、タイマーかけるから並んでくれ。」




石碑の前に並んだ私たち。


冷たく強い風に耐え、渇く目の痛みを堪えながらもニッコリと笑顔を作った。
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