The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
私の隣に立ったアヤ。




昨日までと変わらないはずのこの光景。


しかし今は、この近付いた距離を何故か意識してしまう。




そんな事を感じ始めた次の瞬間、不意にアヤの腕がゆっくりと私の肩を優しく包み込んでいって……。




―――えっ……、ちょっと……!?




仲間同士で肩を組む事。


それなりに親しい仲であれば当たり前の事なのに……。




数時間前、この地に向かう途中の車内で起きたあの出来事。


無意識の中アヤが齎してくれたあの手の温もりを、私は今でもしっかりと覚えていた。
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