The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
気のせいかもしれない。


はにかんでいたはずのアヤの表情が、一瞬だけ真顔に戻ったような気がした。




しかし、アヤはすぐに表情を立て直し、私の家族に向けて再び微笑みを浮かべている。




「……そういえばアヤ君、学生時代はオリンピックで活躍されたそうね?」




アヤがオリンピックに出場した時の話題。


唐突に昔の話題を振られ、アヤは一瞬戸惑いの表情を見せた。




だけど……―――




「いえ、大した事ないですよ。

メダルは逃しましたから……。」
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