The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
「次は“さ”行だ。

この流れだと、やっぱ次は……――――――」




斗真がそう言った瞬間、私以外の3人の声が揃う。




「占冠!!」




「占冠……?

もしかして、みんな……。」




ゆっくりと3人の顔を見回す。


満面の笑みを浮かべる彼らの目的は1つしかない。




「あぁ、察しの通りだよ。

最終日だから、少しだけいいだろ?」




もちろん、難色を示すはずなどない。




この2日間、彼らは私にずっと気を遣っていた。


私はスノーボードをやらない。


旭川や札幌にも、そこそこ大きなゲレンデがあったのに。
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