The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
まだお互い若すぎたのだ。


浅はかな思いと勢いだけで結婚を決め、結局今ではこんな状態になっている。




どうせ別れるのなら、きっと結婚式を挙げなくて良かった。


そう思った時もある。


だけど、もしあの時結婚式を挙げていたら……?


少なくとも、私の中に刻まれる拓也との思い出は、今よりもうんと沢山あったはず。




もしかしたら、毎年結婚記念日に思い出話ができたかもしれない。


そうする事で、お互いの気持ちを再確認できたはずだ。




だけど、これはあくまで仮定論。


実際に結婚式を挙げたって、原因が同じであれば、きっといつかは別れていただろう。
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