The second partner ~夢と英雄と雪解けの記憶~
根っからの甘党男子。


同じくスイーツ好きな私と共に胸を躍らせる豊は、オープンして間もないヴィータの店舗を目指してどんどん歩いていく。




「ほらぁ、都那、早く~!」




逸る気持ちを抑えきれず、のんびりと歩く私を急かす豊。


ふと、彼の腕がこちらへ伸び、空いていた私の手をおもむろに握った。




「ったく、あまり時間がないんだから急ぐぞ?」




年下なのに、堂々とした態度で私を先導していく。


その見た目は整い、普通であれば、不意に触れられたこの手にドキッとしてしまうようなシュチュエーションのはず。




でも、今はそうじゃない。
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